40代から始めるべき生前整理 – おすすめする理由とは?

40代と聞くと「現役バリバリの働き盛り」という言葉が思い浮かびます。結婚をされて子どもがいる方であれば、仕事の他にも子育てや家族サービスなどやることが多くあります。
一方で近年はこのような40代の方たちが生前整理を始めているという声もあります。なぜ体力や気力が充実している40代の方たちが生前整理を進めているのか?ここでは40代から始める生前整理をさまざまな角度から解説します。
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40代で生前整理を始める必要はあるの?
40代というと以下のようなライフイベント(人生の出来事)があります。
- 子どもの幼稚園や保育園の入園
- 子どもの小・中・高・大の入学や卒業
- 子どもの成人
- 子どもの就職
- 昇進や昇給
- 転勤や単身赴任
もちろん上で取り上げたライフイベント以外にも結婚や妊娠、出産などあるでしょう。また早い方だと40代後半で孫ができて「おじいちゃん」「おばあちゃん」になることもあります。
政府の調査で日本人の平均寿命は男性81.09歳、女性87.26歳ということがわかっています(※平成29年簡易生命表発表)。この平均寿命を参考にすると現在40代の方は残り40年ほど人生が残っています。
そのため、中には「40代から生前整理を始めるのは早すぎる」という方もいます。しかし、政府の調査で発表されている寿命はあくまでも平均値です。
つまり全員が平均寿命まで生きられるわけではないということです。過去に総務省統計局が発表した「年齢別死亡数及び死亡率」を参考にすると、40代の年間死亡数と死亡率は以下のようになっています。
| 性別・年齢 | 年間死亡数 | 死亡率(人口1,000人につき) |
|---|---|---|
| 【男性】40歳~44歳 | 6,666 | 1.4 |
| 【女性】40歳~44歳 | 3,680 | 0.8 |
| 【男性】45歳~49歳 | 9,019 | 2.2 |
| 【女性】45歳~49歳 | 4,821 | 1.2 |
※年間死亡数及び死亡率は平成24年のデータ
死亡率だけを見ると決して高くはない数値ですが、死亡数を見ると約1万人の40代の方が1年間で命を落としていることがわかります。この約1万人の中には配偶者(夫、妻)や子どもを残して旅立ったという方も多くいるでしょう。
そして配偶者の突然の訃報によって、経済的な安定がなくなり、現在暮らしている住宅を手放さなければならないという方もいます。
また仮に故人が残してくれた財産があっても「どこに財産を保管してあるのか?」「預金通帳以外にも財産はあるのか?」といった疑問が残ります。こうなるとたとえ財産があっても探す手間がかかりますし、最悪の場合は見つからない可能性もあります。
では、仮に生前整理をしていた場合はどうでしょうか?不用品の処分や部屋の片付けなどを行い、エンディングノートや遺言書において財産、重要書類の保管場所などを記しておけば、万が一のことが起きたときにも家族は冷静に行動することができます。
前述の政府の調査結果を見てもわかるように、現役バリバリの40代世代であっても元気で生きられる保証は100%ではありません。このような理由から生前整理は40代にも必要といわれているのです。
40代で生前整理をおすすめする9つの理由

40代の方に生前整理をおすすめする理由は多くあります。ひとつずつ見ていきましょう。
- 老後の生活設計を立てやすい
- 生前整理を始めるきっかけが多い
- 快適さと身軽さに包まれた生活を送ることができる
- 両親の生前整理開始のきっかけにもなる
- 体力・気力が充実しているから作業がはかどりやすい
- 物を溜めない生活を送ることができる
- 自分のやりたいことが見つかる可能性がある
- 家族との絆が深まりやすい
- 時間をかけた丁寧な生前整理ができる
1. 老後の生活設計を立てやすい
40代は一般的に働き盛りの年代でもあり、毎日仕事に追われる日々が当たり前です。しかし、その一方で40代になって「リタイア(定年)したらやりたいこと」をイメージし始める方もいます。
これは定年まで残り20年を切っていることも大きく関係しているでしょう。リタイア後にやりたいことは1人、1人異なりますが、中には「静かなところへ移住したい」「のどかな町で老後をゆっくり過ごしたい」という方もいます。
生前整理を始めると物も減るため、心身面や環境が身軽になります。こうなるとリタイア後にイメージしていることがグッと現実的になりやすいです。
実際に40代で生前整理を始めた夫婦の中には、生前整理によって余分な物を買わなくなり、貯蓄ができたことで、老後の移住が実現したという例もあります。
2. 生前整理を始めるきっかけが多い
40代は生前整理を始めるきっかけになる出来事が多いです。具体的には先ほども取り上げた「子どもの入学や卒業」「転勤や単身赴任」などが挙げられます。これらライフイベントはいずれも生活環境が大きく変わる可能性が高いです。
その結果「これを機に家にある不用品を整理しようか」「ついでに財産関連や重要書類も整理しておこう」という感情も湧きやすくなります。定年後や老後の生活というのは環境が大きく変わることはありません。
人は物事を始めるときは何かの「きっかけ」が必要になることが多いです。つまりきっかけがないと生前整理もどんどん後回しになる可能性が高くなります。「きっかけ」が多い40代だからこそ生前整理を始めるチャンスともいえるでしょう。
3. 快適さと身軽さに包まれた生活を送ることができる
ミニマリストなど、必要最低限の物だけで生活する人たちは「物が少ない部屋は快適で身軽な生活が手に入る」といいます。たしかに物が少ない部屋はスペースも広く感じるため、非常に気持ちのよい開放感を味わえます。
また物が多い家は、物につまずいて転倒する恐れもありますが、シンプルな暮らしを好む方はこのような転倒のリスクも限りなく低いです。生前整理は老後や自分の死後のために行うものですが、残りの人生に快適さと身軽さも与えてくれます。
もちろんこれは精神的にも同じことがいえます。生前整理で財産関連や重要書類を整理すると、今現在の資産状況などが明確に把握できるようになります。
また相続関連の整理も済ませておくことで、遺産の心配をする必要もないため、不安や心配とは無縁の暮らしを実現できます。心身ともに快適さと身軽さを手に入れたいという方こそ、早いうちから生前整理を行うべきです。
4. 両親の生前整理開始のきっかけにもなる
現在、40代の方の多くは60代後半~80代のご両親をお持ちです。となると本当に生前整理が必要になる、もしくは急いで始める必要があるのは両親世代ということです。
近年は終活、生前整理という言葉が広く認知されてきましたから、興味のある方は60代から生前整理を開始しています。しかし、生前整理という言葉や意味を知らない両親は、当然のことながら生前整理を行なっていないでしょう。
また生前整理を知っていても反対したり、行動を起こす気がないというご両親も残念ながらいます。このような家庭では40代の子ども世代が生前整理を始めることで、親の気持ちにも変化が生まれる可能性があります。
「将来のため、家族のために生前整理を始めたよ」と伝えてあげることで、両親も「うちも物や財産の整理をして、将来困らないようにしておこう」という気持ちになりやすいです。
また同時期に一緒に生前整理を始めることで、業者への依頼や不用品の処分などもまとめて済ませることができるため、生前整理にかかる手間や時間を短縮することもできるでしょう。
5. 体力・気力が充実しているから作業がはかどりやすい
生前整理は一般的に60代から検討する方が多いです。もちろん60代からの生前整理も決して間違いではありません。
しかし、60代になると徐々に「重たい物を持てなくなった」「足腰が弱くなってきた」という方が増えてきます(※アスリート並みに元気な人もいます)。こうなると自分だけでは家の片付けや整理を行うのが難しくなってきます。
自分の子どもに手伝ってもらう方法もありますが、近年は実家から遠く離れた場所で暮らす世帯も増加傾向にあり、すぐに応援が呼べない可能性もあります。
40代の方も20代や30代のころと比較すると体力、気力は低下傾向にありますが、高齢者と比較すると作業の進行度も早いです。つまり体力や気力が充実しているうちに家の片付けや不用品の処分を行えば、生前整理にかかる時間も減らせるということです。
高齢になると脳も衰えてきますから、財産や資産の管理、計算など細かい作業が苦痛になります。体力、気力が充実している40代のうちに大切な物や財産の整理を済ませてしまいましょう。
6. 物を溜めない生活を送ることができる
生前整理は家の中にある物を整理し、不用品を処分します。また財産関連の整理など、細かい作業も必要になります。つまり生前整理は体力や気力がある人でも非常に大変な作業ということです。
一度本格的な生前整理をすると、家の中の物が減り、すっきりした空間を生み出します。こうなると「この広い空間を維持したい」「もう物を溜めたくない」といった気持ちになりやすいです。
この気持ちの変化によってその後、物を溜めないような生活を強く意識するようになります。具体的には「不要な物はすぐに捨てる癖をつける」「週刊誌や月刊誌などは読んだら捨てる」「1年、2年使っていない物は処分する」などの生活習慣が身につきやすいです。
生前整理という大変な作業を経験することで、自身の意識にも変化が現れるようになります。現在「自分はだらしがない人間だ」という方こそ、積極的に生前整理に取り組んでみましょう。
7. 自分のやりたいことが見つかる可能性がある
生前整理を行うと昔大切にしていた物などに触れる機会が増えます。具体的には写真やアルバム、趣味の一環で始めた釣り道具や野球のバット、グローブなどがあります。
40代は自分のために生活するというよりかは、子どもや配偶者など家族のために生活を送る方が多いです。そのため、自分が本当にやりたいことが見つからない、探す時間がないという方も少なくありません。
生前整理で懐かしい品物に触れることで「老後はもう一度趣味を楽しもうかな」といったように、自分のやりたいことが見つかる可能性が高くなります。
老後に自分の好きなことや趣味に打ち込むのは認知症予防にもなるといわれています。40代のうちに物や財産、相続の整理を済ませておき、定年後は自分のやりたいことを思う存分楽しみましょう。
8. 家族との絆が深まりやすい
これはどの年代の生前整理にもいえることですが、家の大掛かりな片付けや整理は家族との絆が深まりやすいです。前述のように生前整理は昔の物や懐かしい物に触れる機会が多いため、家族と思い出話で盛り上がる可能性が高いです。
40代でいえば現在中学生、高校生の子どもが「赤ちゃんのころに着ていた洋服」や「運動会、入園式などの写真」があります。
また自分が独身のころの写真や10代、20代だったころの写真にも触れる機会があるでしょう。これら思い出の品物を家族全員で整理することで「これからも仲の良い家庭でありたい」という気持ちが強まります。
「毎日、仕事で家族とのコミュニケーションがとれていない」という方は、生前整理をきっかけにして家族との絆を深めてみてはいかがでしょうか。
9. 時間をかけた丁寧な生前整理ができる
40代からの生前整理は「ゆっくりと整理できる」というメリットがあります。たとえばですが、70代、80代からの生前整理だと残された時間もそう多くはないため、ある程度スピードを重視した片付けや整理が求められます。
その結果、誤って重要書類を破棄してしまったり、エンディングノートや遺言書に不備が残る可能性もあります。それに比べて40代は人生の折り返し地点ですから、丁寧に時間をかけた整理をしやすいです。
生前整理は片付け、掃除、不用品の処分、全財産の整理や管理、エンディングノートや遺言書の作成などやることが非常に多岐に渡ります。重要な書類や情報も扱うため、丁寧な作業も求められます。
40代からの生前整理だと「今週は○○の作業」「来週は○○の整理」「来月は○○の処分」とひとつずつ時間をかけた整理ができます。生前整理で大きなミスを犯したくないという方は、早めに整理を開始し、時間をかけて終わらせていきましょう。
40代からの生前整理で老後の生活に備えよう

40代は子育てや仕事など、毎日の生活を忙しく過ごすことが多いです。そのため、生前整理は二の次、三の次になる方も多いです。しかし、この年代から生前整理を始めることで定年後の暮らしが非常に楽になり、自分の死後について考えることが少なくなります。
生前整理は体力や気力があるうちから始めるのが好ましいとされています。40代からゆっくりと生前整理を始めて、体力や気力が衰えてくる老後は自分の好きなことや趣味に打ち込んでみましょう。
日々の仕事が忙しいという方、生前整理のやり方がわからないという方は生前整理の専門業者に相談することもできます。ぜひ参考にしてください。












