生前整理で写真やアルバムの処分やパソコンの画像などはどうするべきか

生前整理を行なうと、気持ちがツラくなる作業が待ち構えています。それは写真やアルバム、パソコンに保存されている画像の整理です。これらは本人にとって今までの思い出が詰まった大切な品物です。
そのため、中には「写真やアルバムは捨てることができないよ」という方もいます。そもそもなぜ生前整理で思い出の詰まった写真やアルバムまで整理しなければならないのでしょうか?
ここでは生前整理における写真、アルバム、画像整理の必要性やメリット、整理の方法などをまとめましたのでご紹介します。
Contents
生前整理で写真・アルバム・画像の整理をするメリット
生前整理では写真やアルバムの整理も行うことが推奨されています。冒頭でもお伝えしたように「なぜ家族との大切な思い出を整理する必要があるのか?」と思う方も多いでしょう。
しかし、生前整理の写真やアルバム整理は複数のメリットをもたらしてくれます。ここでは生前整理の写真、アルバム、画像整理によって生まれるメリットを3つご紹介します。
- 認知症対策になる
- 家族の負担が軽減される
- 自分のお葬式用の写真を選べる
1. 認知症対策になる
生前整理は認知症対策になることをご存じでしょうか?家の片付け、掃除、整理などを行うと、必ずといっていいほど懐かしい物が出てきます。具体的には若いころに身につけていた洋服やアクセサリー、昭和に流行った物などが挙げられます。
そして写真、アルバム、画像などもそのひとつです。人は懐かしい物に触れたときやそのことについて語り合ったとき、脳が刺激されて精神状態が安定するといわれています。
これは専門用語で「回想法」と呼ばれ、1960年代にアメリカで提唱されて以来、国内外でその効果が認められている心理療法です。現在、この回想法は介護施設などでも導入されており、高齢者のお世話をするプロにも注目されています。
生前整理で写真、アルバム、画像の整理を行ない、家族で「懐かしい」「お母さん若い」といった会話が生まれることで、認知症発症のリスクを軽減できる可能性が高まります。
2. 家族の負担が軽減される
仲が良い家族や写真を撮るのが好きだった家族ほど、家に大量の写真をまとめたアルバムが保管されています。このアルバムですが、ある程度の量が溜まってくると非常に重量を感じます。
そのため、本人の死後、残された家族が行う遺品整理において大きな負担になる可能性があるのです。
また写真やアルバムの整理をしなかった方は、後日家族が整理することになりますが「どの写真を残すのか?」といったことで遺品整理にかかる時間が延びることも考えられます。
遺品整理は写真やアルバムの整理だけではなく、その他不用品の処分や相続手続きなどやることが非常に多いです。本人が生きている間に写真やアルバムの整理をしておくことで、死後家族の負担を減らすことができます。
写真やアルバムは思い出を振り返りながらできる作業でもあるため、一度始めると意外と楽しく感じることもあります。家族とコミュニケーションを取りながら、写真やアルバムの整理を行ってみましょう。
3. 自分のお葬式用の写真を選べる
写真、アルバム、パソコンの画像などを整理しておくと自分の葬儀で使用する写真を決めておくこともできます。自分の死後とはいえ、葬儀や遺影で使用する写真はどうせなら自分のお気に入りのものを使いたいです。
また生前整理において葬儀や遺影で使う写真を決めておくと、家族の負担も減らすことができます。
葬儀や遺影で使う写真は本人の死後、残された家族が選ぶことが多いですが、この作業に頭を悩ます遺族も少なくありません。生前整理で葬儀用の写真も決めておき、家族に伝えておくとよいでしょう。
生前整理で写真やアルバムを整理するときの手順

生前整理の写真、アルバム、画像整理の重要性が把握できたら、実際に整理の作業に移ってみましょう。といっても写真整理などをしたことがない方にとってはやり方や手順がわかりません。ここでは生前整理で写真やアルバムを整理するときの手順を解説します。
- 残す写真・処分する写真を分類する
- 残す写真を年代やテーマごとに分類する
- 写真を現像する
- 新しくアルバムにまとめ直す
【手順①】残す写真・処分する写真を分類する
家に大量の写真、アルバムがある方はまず写真を1枚ずつチェックしていき「残す写真」と「不要な写真」を分けるようにしましょう。このときに「必要か不要かわからない」という写真が出てくる可能性が高いため、これらは「保留枠」に置いとくようにします。
不要な写真、処分する写真を先に決めておくことで、アルバム内もすっきりするため、後々の作業が進めやすくなります。ちなみに写真の処分方法で頭を悩ます方は非常に多いです。一般的に写真は通常の家庭ゴミとして出すことは可能です。
しかし、中には「写真には魂が宿っている気がしてならない」「思い出の品を家庭ゴミとして捨てるのは抵抗がある」という方もいます。このような方は神社やお寺で「お焚き上げ」をしてもらうのもよいでしょう。
お焚き上げとは想いが詰まった品物を浄化、焼却することで供養する神事、仏事のことを指します。お焚き上げは全国すべての神社やお寺で対応しているわけではないため、地域によっては対応が難しいこともあります。
このような方は生前整理業者に相談する方法もおすすめです。生前整理業者の中には写真の供養を代行してくれるところもありますので、有効活用してみましょう。
【手順②】残す写真を年代やテーマごとに分類する
写真を必要、不要に分類できたら、次は残す写真を年代やテーマごとに分けてみましょう。具体的には以下のような分け方です。
- 昭和40年代に撮った写真
- 昭和50年代に撮った写真
- 昭和60年代に撮った写真
- 平成10年代に撮った写真
- 平成20年代に撮った写真
- 結婚式や結婚記念日に撮った写真
- 子どもの入学式、卒業式で一緒に撮った写真
- 子どもの結婚式で一緒に撮った写真
- 孫と一緒に撮った写真
ざっと思いつくだけでもこのようなテーマがありますが、写真の分類は自分がわかりやすいように行っておきましょう。もちろん上記で取り上げたテーマだけではなく、自分で決めたテーマごとに分類するのもまったく問題はありません。
カテゴリごとに分けておくことで、後々アルバムをチェックする際に本人も家族も目的の写真を探しやすくなります。また、このタイミングで【手順①】の保留枠に入れておいた写真を残すか、処分するかを決めてしまいましょう。
たとえばですが、残した写真の中に「平成に撮った写真が少ない」という場合は、保留枠の中にある平成の写真を残し、残りは処分するというやり方もあります。
写真やアルバム整理には、絶対に正しいやり方というのはありませんので、最終的には自分や家族が後悔しないようなやり方で進めていくことをおすすめします。
【手順③】写真を現像する
フィルムを記録媒体として使用するカメラ、いわゆる銀塩(ぎんえん)カメラで撮影された昔の写真は色あせや汚れなどが目立つことが多いです。
素晴らしい写真なのに色あせや汚れが目立つと、保管したいという気持ちも薄れてしまいます。そのため、写真と一緒にネガフィルムが保管されている場合は、再度写真を現像しておくのがよいでしょう。
【手順④】新しくアルバムにまとめ直す
【手順①】で多くの写真の整理ができましたから、手元にある写真の数はコンパクトにまとまったはずです。残すと決めた写真は新しくアルバムにまとめ直していきましょう。一口にアルバムといっても現在はさまざまな種類のものが販売されています。
最もスタンダードなポケットタイプアルバムにも2段式、3段式と複数のタイプがありますし、フリータイプ台紙アルバムといって自由に写真を配置できるタイプもあります。
最近はコメントを手書きできるスクラップブッキングタイプのものも人気であり、このタイプはオリジナリティあるアルバムを作るのに適しています。アルバム選びも家族と話し合って、最も適したものを使うようにしましょう。
写真やアルバムはデジタル化もおすすめ

近年、注目を集めているのが写真やアルバムのデジタル化です。残された家族のためとはいえ、大切な写真やアルバムを処分するのは「やっぱり抵抗がある…」という方もいます。このような悩みを抱えた方におすすめしたいのが写真、アルバムのデジタル化です。
プリントされている写真の場合はどうしてもスペースを占領するという問題が出てきます。また保管性能に優れたアルバムを使っても経年劣化から完全に逃れることは困難です。写真をデジタル化する主な方法は以下のとおりです。
- 写真をスマートフォンやカメラで撮影しておく
- スキャナを使用する
- 専門業者に依頼する
このうち最も簡単にできるのが写真をスマートフォンやカメラで撮影しておくこととスキャナを使用することです。現在、スマホを持っていないという方は少数ですから、多くの方が苦労せずにデジタル化できる方法でもあります。
ただし、この方法は光で反射してしまう、歪んでしまうといったデメリットがあるため、キレイに写真を残したいという方には不向きです。スマートフォンから写真をデジタル化したいという方は専用のアプリなどを使用することも検討しましょう。
また自宅にスキャナがある方は写真をスキャンすることで、保管が可能になります。品質も安定していますから、スキャナや複合機をお持ちの方には推奨できる方法です。
専門業者に依頼する方法も安定した品質が期待できますが、現時点では対応業者が少ないのが欠点です。写真のデジタル化を希望の方はいずれかの方法で、大切な思い出を残してみましょう。
パソコンの画像を生前整理するときのポイント
前述のように近年は写真をデジタル化して残しておく方が増えています。それに伴って大きな問題になっているのが「デジタル遺品」です。デジタル遺品とは持ち主が亡くなったあと、遺品となったデジタル機器に保存された情報のことを指します。
デジタル遺品を遺族が引き継いだり、ハードディスクのデータを消去しないまま売却するとデータの悪用などで思わぬトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
そのため、現代の生前整理はパソコン内部の情報整理も求められています。では、パソコン内部の生前整理は具体的にどのようなことをすればよいのでしょうか?ここではパソコンの画像を生前整理するときのポイントをまとめましたので解説します。
場所をとらなくても画像の整理は行なう
パソコン内部に保存されている画像は写真やアルバムと違ってスペースをとらないため、ついつい整理整頓を忘れがちです。しかし、この状態を放置しておくと、自分の死後、家族の負担が大きくなります。
具体的には「何を残して、何を消すべきかわからない」といった悩みを抱えることになります。そのため、場所をとらないパソコン内部の画像もしっかりと整理しておくようにしましょう。
パソコンの画像整理の方法は写真やアルバム整理のときと同様でかまいません。必要、不要に分類し、近いテーマをひとつのファイルにまとめておけば、家族がチェックしたときも必要な画像をすぐに見つけることができます。
人に見られたくない画像はパスワードを設定しておく
たとえ家族であっても「この画像だけは見られたくない」という方も一定数いるでしょう。このような方は以下の方法でファイルやフォルダにパスワードをかけることができます。
- スクリプトでフォルダにパスワードをかける
- WinRAR、WinZip、7-Zipなどで圧縮してパスワード化
- Windowsの暗号化機能(EFS)で暗号化
- 暗号化ソフトを使ってパスワードをかける
この4つのうち上記3つは無料で実施することができます。また有料になってしまいますが、暗号化ソフトを使うことで、より安全にファイルやフォルダを守ることができます。
人に見られたくない画像の整理を行っておくことで、残りの人生も安心して過ごすことができます。
一定期間経過後に指定データを消去するツールを利用する
仮に人に見られたくない画像フォルダやファイルにパスワードをかけても、自分の死後、いつまでも残り続けるのは抵抗があります。
現在はこのような悩みを抱えた方のために、一定期間パソコンが起動されなければ指定されたデータを自動で削除できるソフトなどもあります。
消去時期の設定などは、ソフトによって異なりますが「○○日間起動しなかったらデータ削除を実行する」「○○年○月○日に削除を実行する」などが一般的です。
このようなソフトを利用すれば、死後いつまでも画像が残ることはありませんので、興味がある方は活用してみましょう。
生前整理において写真・アルバム・画像で悩む方は多い
生前整理では家族のため、自分のために写真やアルバム、パソコンの画像整理も推奨しています。しかし、写真やアルバムなど家族との思い出が多く詰まったものを扱うときは、どうしても整理に抵抗感があるという方もいます。
それに加えて現代はデジタル機器に保存されているデータ整理も必要ですから、悩みを抱える方が増えているのはある意味では当たり前といえるでしょう。
写真や画像整理の手順がわからないという方は、今回ご紹介した方法や手順を参考にしてみてください。それでも解決しない場合は生前整理の専門業者に相談することも検討してみましょう。












